海のお掃除屋さん

2022年12月16日

海の中は弱肉強食でいろんな危険が潜んでいます。小さな生物たちは擬態したり、毒を身に纏ったりしながら生き延びています。そんな厳しい世界でも、助け合い、共存している生物たちがいます。

海のお掃除屋さんと呼ばれるハワイアンクリーナーラス。ソメワケベラ属のハワイ固有種です。
彼らの主な食べ物は、他の生物の身体に付いた寄生虫や粘液、垢、口内に残った食べカスなどです。
海のお掃除屋さんは歯医者さんでもあり、垢すり屋さんでもあります。
そのため、身体のケアをしたい他の種類の魚たちは、ハワイアンクリーナーラスが住処としている珊瑚礁に寄ってきて、掃除をしてもらうのです。

ハワイアンクリーナーラスは、主に浅瀬リーフのポイントに生息しています。住処がわかっているので、簡単に紹介できますし、他の魚たちが行列で掃除待ちしている風景も見れます。

上の写真のウツボには食べられそうになっているように見えますが、ウツボもちゃんと掃除するハワイアンクリーナーラスを認識しています。どうやって認識しているかは、ハワイアンクリーナーラスの泳ぎ方に秘密があります。

またハワイではハワイアンクリーナーラスに体色や泳ぎ方を似せて、他の魚たちが寄ってきたところ、その魚たちの身体の一部をかじって生活している別種の魚もいます。
この話はまた次回どこかで!もしくはハワイの海に潜りにきていただいたときにご説明しますね。

掃除してもらいたい魚たちと、掃除することにより食べ物にありつけるハワイアンクリーナーラス。
お互いWin-Winな関係で協力して共存している平和な一面も、海の、ダイビングの見所のひとつです。

こちらの写真以外に、オーナーHiroが撮影したハワイの生物たちの写真をHPにアップしています。
ぜひこちらのフォトギャラリーをご覧くださいませ。