違う、違う!俺じゃない!

2022年12月15日

ハワイに生息している2種類のウミガメのうち、今日はアオウミガメの交尾について書きます。
タイトルに違和感ありますが、ぜひ最後まで読んでください!

※写真をクリックすると大きな画像で見ることができます。

アオウミガメ交尾は基本的に海で行われます。方法ですが上の写真のように、オスがメスを後ろから抱きかかえ、尾をメスの腹部に入れ込みます。オスとメスの見分け方は簡単で、尾が長いのがオス、短いのがメスです。交尾が始まると尾部の総排泄腔からペニスが出てきて、メスの総排泄腔に挿入します。よく挿入しているときは水面で見かけるのですが、おそらく交尾時間が長く、呼吸ができなくなるため、いつでも呼吸しやすいように水面まできて交尾をしているんじゃないかなと予想してます。

しかし、この日は少し様子がおかしかったんです。普段観察しているときは、メスは腹部に入った尾部が抜けないよう、水面であまり動かないようにしているのですが、このときは下の写真のように、ずっとバタバタしていました。

水面上がって呼吸したいんかなーとか思いながら、観察を続けていたら、この状態のままひっくり返りました。そのときに、ちょっと普段と違うことに気づきました。下の写真の赤い◯をご確認ください。

なんとメスだと思っていた個体はオスでした。オス同士で交尾をしようとしていました。抱えられているオスはこう思っていたはずです。【違う、違う!俺じゃない!】

珍しい光景を見れてよかったですが、勘違いされていたオスが不憫でならないです。

こちらの写真以外に、オーナーHiroが撮影したハワイの生物たちの写真をHPにアップしています。
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